シリコンハイドロゲルのカラコンとは?素材の違いと乱視用の選び方

リビングでポーチをトートバッグにしまい、窓の外を見る女性
コラム

カラコンの商品ページで、ときどき目にする「シリコンハイドロゲル」の文字。ふつうのカラコンと、いったい何が違うの?

シリコンハイドロゲル(シリコーンハイドロゲルとも書きます)は、ソフトコンタクトレンズの素材のひとつ。水を含んでやわらかくなる素材(ハイドロゲル)に、シリコーンを組み合わせたものです。名前の「シリコン」は、このシリコーンのこと。

ふつうのハイドロゲルとのいちばんの違いは、酸素の通り方。ハイドロゲルでは、レンズに含まれる水分が酸素の通り道です。シリコンハイドロゲルは、水分に加えてシリコーンの部分も通り道になります。

ただ、自分の目に合うかどうかは、素材の性質だけではわかりません。つけていい時間は眼科の指示どおり、交換の時期は商品ごとに決まった使用期間どおり。どちらも、素材を理由に延ばすものではありません。

乱視用カラコンで選ぶときは、素材の名前より先に確かめたいことが3つ。処方箋の数値が左右ともそろうか、使用期間、そして眼科での相談です。Dk値や含水率といった数字の見方も、あわせてどうぞ。

シリコンハイドロゲルとは?ふつうの素材(ハイドロゲル)との違い

シリコンハイドロゲルは、ハイドロゲルにシリコーンを組み合わせた素材。ハイドロゲルとの違いは、酸素の通り道です。表で見比べてみて。

ハイドロゲル(ふつうの素材)シリコンハイドロゲル
素材のもと水を含んでやわらかくなる素材ハイドロゲルに、シリコーンを組み合わせた素材
酸素の主な通り道レンズに含まれる水分水分と、シリコーンの部分
含水率と酸素の関係含水率が高いものほど、酸素を通しやすい傾向含水率が低めのものでも、酸素を通しやすい傾向(数字は商品ごとに違う)
つける時間・交換眼科の指示と、商品ごとの使用期間どおり同じ。素材を理由に、自分で延ばさない
お手入れケア用品の説明と、眼科の指示どおりハイドロゲルと同じく、ケア用品の説明と眼科の指示どおり。使えるケア用品はレンズによって違うので、替えるときは確かめ直す

シリコーンは、酸素を通しやすい性質で知られるもの。ハイドロゲルの水分とは別に、酸素の通り道がもうひとつ加わるイメージです。

素材が変わると、レンズのハリやつけ心地の感じ方が変わることも。合う合わないは、人によって違います。色のついていないソフトコンタクトでも、考え方は同じです。

酸素の通しやすさは「Dk値」と「Dk/t値」で見る

レンズがどれくらい酸素を通すかは、Dk値とDk/t値という2つの数字で表されます。どちらも、数字が大きいほど酸素を通しやすいという意味です。

黒目の表面(角膜)は、目を開けている間、空気中の酸素を涙を通して取り込んでいます。レンズをのせている間は、その酸素がレンズを通って届くもの。通しやすさが数字で示されているのは、そのためです。

ただ、数字が表すのはレンズの性質だけ。自分の目に合うかどうかや、つけていい時間は、この数字からはわかりません。数字の大きさだけで、レンズの良し悪しを決めないで。

数字何を表す?見るときのコツ
Dk値(酸素透過係数)素材そのものの、酸素の通しやすさ素材どうしを比べる数字。レンズの厚みは入っていない
Dk/t値(酸素透過率。Dk/Lと書かれることも)Dk値をレンズの厚みで割った、そのレンズとしての通しやすさ同じ素材でも、厚いレンズほど小さくなる
含水率レンズの重さのうち、水分が占める割合(%)ハイドロゲルとシリコンハイドロゲルの間では、酸素の通しやすさの目安にならない

Dk/t値は厚みで変わるので、同じ素材でも、商品や度数によって違います。書かれている数字は、特定の度数のレンズの、中心の厚みで出した値のことが多いもの。

乱視用のレンズは、向きを安定させるために厚みに差をつけた設計が多め。1枚の中でも、場所によって厚さが違います。

厚みに差があるからといって、乱視用ならこの素材、と決まっているわけではありません。素材は、眼科で目の状態をみてもらいながら決めるものです。

Dk値や含水率は、商品ページや箱に書かれていることも。見方で迷うときも、相談のときに聞けばOKです。

シリコンハイドロゲルでも変わらない、つけ方のルール

酸素を通しやすい素材だからといって、自分の判断でつける時間を延ばしたり、交換日を先にしたりはしないで。決まりは、眼科の指示と商品ごとの使用期間のままです。

予定の詰まった日ほど、つい外すのを後回しにしがち。素材の名前は、いつものルールをゆるめる理由になりません。

気になること答え
いつもより長い時間つけてもいい?いいえ。つける時間は、眼科の指示どおりに
つけたまま、少しだけ眠ってもいい?いいえ。うたた寝や昼寝の前も、レンズは外して
交換日を過ぎても、きれいなら使える?いいえ。交換日は開封した日から数えて、延ばさない
違和感があっても、様子を見ていい?いいえ。痛みや充血、違和感、急な見えにくさがあれば、すぐに外して眼科へ

お手入れのしかたも、素材が変わったら確かめ直しを。使えるケア用品は、レンズによって違います。

今のものをそのまま使っていいかは、レンズの商品ページとケア用品の説明の両方でチェック。わからなければ、眼科や販売元に確かめて。

乱視用カラコンで選ぶとき、確かめたい3つのこと

乱視用で先に確かめたいのは、処方箋の数値・使用期間・眼科での相談の3つ。素材もこの相談で決めて、デザインはそのあとで選べば十分です。

1. 処方箋の数値が、右目も左目もそろう?

まずは、コンタクトレンズの処方箋の4つの数値を、左右とも見ておきたいところ。近視・遠視の度数(SPH)、乱視の強さ(CYL)と向き(AXIS)。それに、レンズの内側のカーブ(BC)です。

選べる数値の範囲は、商品によって違います。乱視の向き(AXIS)を選べる刻みの細かさも、商品ごとにまちまち。素材で絞ると、選べるデザインや数値が少なくなることもあります。

CYLが「+」の処方箋なら、「−」に変えるだけでは同じ度数になりません。自分で直さずに、眼科で聞いてみて。SPH・CYL・AXISの読み方は、近視と乱視の処方箋の見方を参考に。

左右どちらも4つがそろうレンズだけが、候補に残ります。ひとつでも見つからなければ、近い数値で間に合わせないで。

2. 使用期間と、交換日の数え方は?

シリコンハイドロゲルかどうかと、使用期間は別の話。1日で使い捨てるものから、2週間、1ヶ月、もっと長く使うものまで。期間は、商品ごとに決まっています。

交換日は、開封した日から数えます。つけない日があっても延びず、きれいに見えても使い続けません。

期間ごとの違いや費用の比べ方は、2weekと1ヶ月の違いと6ヶ月と1年の違いで。

3. 眼科の処方は?素材を替えるなら先に相談

どのレンズが目に合うかは、眼科の処方と指示で決まります。今のレンズからシリコンハイドロゲルに替えたいときも、先に眼科で相談を。同じ度数でも、素材やレンズの形が変わると、見え方やつけ心地が変わることがあるからです。

相談するときは、今のレンズの箱か、商品名がわかるものを持っていくと話がスムーズです。

素材を替えてから、痛みや充血、違和感はないのに少しぼやける。そんなときは、乱視用カラコンでぼやけるときの確かめ方の順番で見直してみて。確かめても続くときは、そのレンズは使わずに眼科へ。

急に見えにくくなったときや、痛み、充血、違和感があるときは、読むより先に外して眼科へ。

結局、素材はどう選ぶ?迷ったときの順番

素材の名前だけで決めずに、眼科での相談から始めて、数値と期間で絞るのが近道。順番にすると、こんな流れです。

  1. 眼科で検査を受けて、コンタクトレンズの処方箋をもらう(素材や使用期間の希望も、ここで相談)
  2. 処方箋のSPH・CYL・AXIS・BCが、左右ともそのまま選べる商品を探す
  3. 使用期間と交換日の数え方、使えるケア用品を確かめる
  4. そのうえで、デザインや色を選ぶ

候補が2つに絞れたら、交換日とお手入れを続けやすいほうを選ぶのも手。毎日のことだから、無理なく決まりを守れるかどうかも、立派な決め手です。

もう少し知りたい、シリコンハイドロゲルのQ&A

シリコンハイドロゲルって、どんな素材?

ソフトコンタクトレンズの素材のひとつで、水を含む素材(ハイドロゲル)にシリコーンを組み合わせたものです。シリコーンの部分も酸素の通り道になるので、含水率が低めでも酸素を通しやすい素材として知られています。ただ、目に合うかどうかは素材だけではわかりません。つける時間は眼科の指示どおり、交換日は商品ごとの使用期間どおりに。使う前に、眼科で相談を。

シリコンハイドロゲルとハイドロゲル、何が違う?

いちばんの違いは、酸素の通り方です。ハイドロゲルは、レンズに含まれる水分が酸素の通り道。含水率が高いものほど、酸素を通しやすい傾向があります。シリコンハイドロゲルは、水分に加えてシリコーンの部分も通り道になります。素材を替えるときは、使えるケア用品も確かめ直して。

シリコンハイドロゲルのカラコンなら、長い時間つけてもいい?

いいえ。つけていい時間は、素材の名前ではなく眼科の指示で決まります。酸素を通しやすい素材でも、自分の判断で時間を延ばす理由にはなりません。つけたまま眠るのもNG。痛みや充血、違和感があれば、すぐに外して眼科へ。

カラコンの含水率は、高いほうがいい?

高ければいい、とは言い切れません。含水率は、レンズの重さのうち水分が占める割合です。ハイドロゲルとシリコンハイドロゲルのように素材が違うと、含水率では酸素の通しやすさを比べられません。目の乾きの感じ方も、この数字だけでは決まらないので、気になるときは眼科で相談を。

カラコンがシリコンハイドロゲルかどうかは、どこでわかる?

素材の名前は、商品ページや箱に書かれていることがあります。「シリコーンハイドロゲル」と書かれていることも。見当たらないときや、書き方がはっきりしないときは、買う前に販売元へ確かめると確実です。

乱視用カラコンをシリコンハイドロゲルに替えるとき、気をつけたいことは?

まずは眼科で相談を。同じ度数でも、素材やレンズの形が変わると、見え方やつけ心地の感じ方が変わることがあります。使えるケア用品もレンズによって違うので、今のものがそのまま使えるか確かめて。SPH・CYL・AXIS・BCの4つが、左右ともそのまま選べるかもチェックを。替えたあとも、つける時間は眼科の指示どおりに。言われた時期の検査も忘れずに。痛みや充血、違和感があれば、すぐに外して眼科へ。

カラコンを使う前に、覚えておいてほしいこと

カラコンは、度が入っていてもいなくても、目に直接のせるレンズです。見え方やつけ心地には、個人差があります。使う前には眼科で検査を受けて、コンタクトレンズの処方箋を確認してください。

つける時間や使う期間、お手入れの方法は、眼科の指示どおりに。期間内でも、傷や変形、汚れのあるレンズは使わないでください。

つけたまま眠ったり、友だちや家族と貸し借りしたりするのはNGです。痛みや充血、かゆみ、見えにくさ、なんとなくの違和感があれば、すぐに外して眼科へ。何も気にならないときも、眼科で言われた間隔で検査を受けてください。

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